
こんにちは。テツヤマモトです。
スタジオでの個人練習の目的は今できないフレーズをできるようにすることです。当たり前の話ですよね。
しかしどんなにカッコいいフレーズでもドラムセット自体の音色がよくないと、フレーズの魅力が薄れてしまいます。
そこでチューニングに視点を移して、ああでもないこうでもないと試行錯誤します。
ドラムのチューニングはギターやベースと違って正解はないので、悩むのは当然ですよね。
そこで今日はチューニングよりも手軽にサウンドを変化させる方法の1つ。ミュートについて書きたいと思います。
簡単ながら、そのサウンドの変化は目を見張るものがあります。
今回はスネアドラムにしぼってミュート方法をいくつか紹介しますが、これはタムやフロアタムにも応用が利きます。
チューニングはやってるけど音がしっくりこないというドラマーはぜひ一度試してみてください。
ドラムにおけるミュートとは?
そもそもミュートとはどんな意味があるのでしょうか?
一般的にミュートというのは「音を出さない」とか「無音」という意味があります。
テレビやラジオにもミュートボタンというのがついていますよね。
またギターやベースでは弦を右手か左手でおさえることによって、余計な音を鳴らさないテクニックとして使われます。
ではドラムの場合はどうかというと、
スネアやタムに何かしらの物をつけることによって余分な「倍音」をカットすること
をミュートと言います。
ここで言う「倍音」とはスネアやタムをたたいた後に出てくるあの「ウーン…」とか「フワーン…」とかいうあの音です。
この余計な倍音が出ていると、レコーディング時に音がぼやけたりとかドラムサウンドが埋もれるなど色んな弊害があります。
ミュートはチューニングが苦手なドラマーでも、手軽に倍音をカットできるのでとっさの音の処理としては使える方法です。
ミュートはしっかりとしたチューニングありきで行う
しかし、本来ミュートはしっかりとしたチューニングありきで行う必要があります。
ミュートというのはチューニングは完璧なのに音が暴れる場合等、意図的に使うものだと思ってください。
ちなみにスネアの音がぼやけたりするのはチューニングがしっかりと行われていないケースがほとんどです。
よくあるのが、スネアの裏のヘッドがちゃんと張ってないために余計なビリビリ音が出る場合です。
これはしっかりと裏のヘッドを張っていれば解決する問題です。
ですのでミュートを行う前に、まずは自分のチューニングがしっかりと行われているかどうかを確かめる必要があります。
チューニングのやり方がわからないという方はぜひこの記事にチューニングのやり方があるので読んでみて下さい。
主に使われるスネアのミュート方法
ではいよいよミュートの方法を紹介します。今回紹介するスネアドラムのミュートの方法は3つあります。
貼り方色々。ガムテープミュート

1つ目はガムテープを使ったミュートです。コンビニやホームセンター等で売ってる普通のガムテープでいいでしょう。
ただし紙のガムテープだとヘッド上に跡が残って汚くなります。なので布製のガムテープが剥がしやすいし、跡も残りにくくなります。
ガムテープは貼り方によって効果が変わります。
主に3種類にまとめました。
ガムテープをベタ貼りする
一番簡単なのはガムテープをヘッド上にベタ貼りする方法です。
この時ヘッドの中央に貼るのではなく、端の方に貼ります。
こんな感じです。

ガムテープを貼る長さによってミュートの度合いも変わります。ヘッドの残響をいい感じにカットしてくれます。
このベタ貼りってオモテにやる場合もいいのですが、タムの裏のヘッドに貼る場合も効果的です。
これがよく見られるのがレゲエのドラムです。
レゲエのライブだとタムのサスティン(残響音)を消すためにガムテープをバリバリと貼っているので注目してみるといいでしょう。
ガムテープをリムと一緒に貼る
2つ目はガムテープをヘッドだけではなくリムと一緒に貼る方法です。
こんな感じです。

実はこれ自分自身ちょっと試行錯誤している方法なんですが、個人的には気持ちリムショットの金属成分がカットされます。
ハッキリと音は出したいけど、金属音独特の「キーン」とした成分を抑えたい場合はいいと思います。
ガムテープを丸めて貼る
3つ目はガムテープを丸めて貼る方法です。

これも丸める量によってかなり変わります。一周するくらいであればほとんどミュートの効果はないですが長めに丸めて貼るとかなり変わります。
やはり重みができる分ミュートの効果も高いですね。
今回、実際に音の違いをYouTubeにあげてみました。
もはやサウンドメイク。ティッシュミュート
2つ目はティッシュミュートです。
これはティッシュをまとめたものに上からガムテープを貼り付けるものです。効果はガムテープよりも強いです。
ティッシュであればなんでもよく、今回使ったのはコンビニで売ってる普通のポケットティッシュです。

で、これこのままスネアにおいても叩いた時に飛んでしまいます(笑)。
使い方としては一度小さく折ります。それをガムテープで抑えるようにしてヘッドに貼ります。
こんな感じですね。

さっきのガムテープミュートよりも効果は強力です。
この場合もはやミュートではなくサウンドメイクと考えてもいいかもしれません。
サスティンはほとんどないので、ドラムンベースみたいに打ち込みっぽい音がほしいときにはうってつけかもしれません。
ビートルズも愛用。タオルミュート
最後はかなり変則的なタオルミュートです。
やり方は簡単でタオルをスネアの上にかぶせるだけです。
こんな感じですね。

いままであげたミュートよりもさらに強力なタオルミュートになります。
これ一体どう使うの?って思うかもしれませんが、実はこれビートルズのリンゴ・スターが昔好んで使っていたミュート方法なんです。
どの曲に使ったのかは忘れたのですが(たしかCome Togetherだった気が…)、完全に音はバス!バス!って感じにデッドになります。
ちなみにリンゴ・スターの場合、タムにも使っています。
これも実際にやってみました。個人的には結構好きな音です。でも何に使うのかは難しいですね。
実際にビートルズのプレイを聴いたりライブ映像をみたりして、イメージを掴むしかありませんね。
まとめ
この他にもミュートグッズはいろいろあります。
スネアヘッドの中心をくり抜いた輪っかのようなものをヘッドに乗せるリングミュートだったりジェルミュート等色々あります。
ちなみにジェルミュートは以前に紹介したムーンジェルというのが特にオススメです。
ぜひ一度試してみてくださいね。
でもまずはチューニングありきですよ。
本日も最後まで読んでくださいまして、ありがとうございました!
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